しましまな日々

12ステップを通じた問題からの回復について

ブログ移転のお知らせ

約1年間、はてなぶろぐで記事を書いてきましたが、現在使用しているnoteへとメインブログを移転します。

はてなぶろぐで記事をお読みくださった皆様、ありがとうございました。引き続きnoteでもよろしくお願いします。

『諸相』スタディのお知らせも、移転先のnoteで告知等いたします。

 

移転先は下記note.com

神の概念が小さくだけれど、大きく変わる時

変化についての雑記

前回は「ピンクの雲」の内容について比較的詳しく書きましたが、今回はそれを降りる過程について。ですが、まさに今現在進行中なので雑記といったところです。

人は自分が苦労して得たものは、苦労したものほど「これが素晴らしいもので、完成に違いない」と思いたくなるものです。これは自分の日々棚やスポンシーの棚卸表を見てると、けっこう痛感するところであります。

さて、12ステップもある程度は「苦労」を伴うものでもあります。書きたくもない棚卸表を唸りながら書いたり、スポンサーと分析したり、やったことのないようなことをしたり等々。そしてその結果得たものを「これが正解なんだ!」と思いたくなるのも人情です。とても、わかります。

ですが、それが自分にとって、他者にとって「役に立たない」ものであることがわかってきたらどうするでしょうか?それはとても大切な問いです。なぜなら、AAにおける価値判断の基準は「正しいか/正しくないか」ではないからです。

AAの価値判断基準

「正しいか/正しくないか」こだわってるのはまだまだ回復が進んでない・わかってないということで、プログラムの学びを続けていくと「役に立つか/立たないか」を価値判断の基準とするプラグマティズムの原理がわかってきます(ここは『諸相』スタディで繰り返し扱いますので、興味がある方はミーティングにお越しください)。

AAの価値判断はそういった、ある意味シビアなものです。だって、僕たちの状況もまたシビアなものだからです。「役に立たない」ものを大事に抱えてたら、飲んでいろんなものを失っていき、そして死ぬじゃないですか。だってそれは酒をやめ続けるために「役に立たない」のだから。

 

なので「役に立たないもの」を「これは役に立たない」と認められるかどうかは、私たちの生死に関わる問題です。では、自分が「これが自分の霊的目覚めだ!完成だ!」と意識的にであれ、無意識的にであれ信じていたものが、現在の自分にとってはもう「役に立たない」ものになっていたらどうでしょうか?それを認めることはできますか?

とても難しそうですよね。実際、AAの中を見回してみると、自分の信じてきた神の概念を「これは役に立たない」と認められずに行き詰まっているメンバーは結構いることに気付かされます。

ですが、12ステップは「役に立たないもの」を捨てつづけるプログラムです。ステップ6、7なんて、端的にそうですよね。自分を超えた力への信頼・信仰というのは、何かを「捨てる」時に必要不可欠になってきます。

共同体の支え

今、僕自身が上記のことに直面しているしんどい時です。正直に書くと、今まで自分が「これが信仰であり、これがハイヤーパワーだ」と信じてきた概念をいろいろあって「これは違ったのだ」と認める必要があることを感じた時、やはり強い動揺がありましたし、今でもその動揺は続いています。自分なりに苦労した経験や、かつては「役に立った」経験、愛着があるならなおさらです(ちなみに、一気に全てなんか捨てられるわけはないのは当たり前)。

こういったしんどい時、今の僕は共同体の支えを頼るということをやってきています。

 

今僕は、いろんなミーティング会場を回って、いろんな人と出会い、関わり、話を聞き、学ばせてもらっています。AAの経験による支えは有難いもので、8月くらいからそうやってきて、いろいろ思うところや感じるところがあり、だいぶ自分なりに落ち着いてきました。

また、自分たちでスタディ・ミーティングを開催していることも大きかったです。

そうやって共同体の支えを頼りながら、まだ今も動揺は続きつつも、日々の生活の中で新しい神の概念を発展させることが少しづつできてきています。

今どう感じているか

そして、そこから次に自分が感じはじめている神の概念や信仰が「本当の信仰」「本当の霊的目覚め」だって思うかというと、うーん...ってところです。

完全な信仰や神の概念を、人は持つことはできないんじゃないか、と感じ始めています。そういうの、魅力的なんですけども。

 

こうやって僕らは少しずつ、神の前での謙虚さを学んでいくんでしょう。

私たちは、皆さんに、自分なりに理解した神の導きに人生をゆだねることをお薦めします。今こそ、新しい「神の概念」を発展させていく時です。私たちは、ステップ10、11、12に毎日取り組むことで、それを行います。

Back To Basics  p.155

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